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ICUの記録は特別?

これまでに書いてきたA(アセスメント)の誤解は,どこでもありがちなことのようです。当院では,病棟スタッフがICUの看護記録を読むことで誤解しやすくなっているのも1つの原因ではないかと思っています。

そこで今回は,ICUの記録,特にICUで書かれているA(アセスメント)に関して説明します。

ICUではS・Oだけでなく,A・Pも書いています。そういう意味では院内でのSOAP記録のモデルになりますが,私が危惧しているのは「病棟ではICUのように書けないよ。ICUだから書けるんでしょ」と思われていないか?ということです。

SOAP=当ICUのような記録内容や量-と思っているなら,それは違います。また,1人の患者さんにあれだけの記録を記載するのは,病棟では無理ですし,無駄。それを求めているわけではありません

ICUでは,状態が変化しやすい患者さん,重症な患者さん,手術後状態変化のリスクが高い患者さんなどが対象です。その上,ICUチャートは病棟でのフローシートのようにまだ電子カルテに組み込まれていません。

病棟では看護記録もフローシートも電子カルテで参照でき,フローシートに記載されていることは看護記録への記載は不要です。しかし,ICUの記録は電子カルテ上は看護記録しか参照できないため,看護記録が多くなるのは当然のことなのです。

個人的には,今のICUチャートもフローシートの位置づけになり,それに重複することは書かなくても良い=記録を減らせるのでは-と思っています。

また,病棟患者さんへの看護は療養の割合が大きいですが,ICUに入られている患者さんは治療に関連する看護の割合が高くなります。治療に関連した身体的反応に対するアセスメントの記載が多いのもそのためなのです。

もし,ICUのようなアセスメントは難しくて書けないと思っている人がいたら,その誤解(アセスメント≠ICUのようなアセスメント)を解いて,アセスメントの基本をもう一度押さえましょう。そして,「病棟でアセスメントを書くのは無理だよ」という固定観念は捨てること。

棟でもICUでも,アセスメントの基本は同じです。看護問題・看護目標に対する患者さんの(状態の)評価がアセスメントであって,基本的なところはICUも病棟も関係ありません。ICUの記録は治療に関連した身体的反応に対するアセスメントが病棟より多いということはあるけれど,特別なわけではありません。病棟でもSOAP記録のA・Pは書かなければならないのです。

今,書かれている記録が看護専門職としての記録と言えるかどうか。例えば,1日の記録が「O) ○○症状なし」のようなものだけなら専門知識を持たない家族の方でも書けます。私たちは何のために看護記録を書くのか?それを踏まえた上で,もう一度,現在の看護記録について見直していただきたいと思います。

ちなみに,全てがSOAP記録というわけではないけど,AとPを省かず書いている割合が他と比較して多いなと思った病棟があり,病棟スタッフにとってはICUの看護記録より参考になるのでは?と思っています。


ぜひ参考にして欲しいところですが,ここで病棟名を出していいのか,ちょっと迷うところなので,今回は病棟名を記載するのは控えます。時間がある時にでも探してみて下さい(ヒント:西)。私も全ての病棟記録を見ているわけではないので,ランダムにザッと見た感じですけどね

なお,このブログで書くにあたって,どのようなことを皆が知りたがっているのか?どのようなことを書けば皆の疑問が解消され,改善されるのか?と思いながら書いています。しかし,それは私個人の想像であって,本当はどういうところがわからないのか,どういうところに困っているのか,それを知らなければ実のところ,私も何を書けばいいのかわからないのです。

ですので,各エントリーの記事について質問や意見などがあれば,気軽にコメントして下さいね(反論でも構いません)。質問や意見に対して,わかる範囲でお答えしようと思っています。

コメント投稿時は本名ではなく,ハンドルネーム(適当なニックネーム)を使うと気兼ねなく投稿できると思いますので,ぜひどうぞ

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コメント:4

2008年1月 7日 04:01 返信

看護サマリーにおける「経過の要約」
看護について書くのが難しく、病状経過ばかりになってしまう。
看護介入の経過が見えるようにこれを改善していくにはどうしたらよいのでしょう。よいお手本があれば・・・。

2008年1月 7日 04:21 返信

そうですね,私もサマリーで看護を出すのが難しいと思っています。

サマリーは要約なので,今よりもっと内容をカットしつつ(削れるところはまだまだあるような),上手く看護問題(看護診断)と絡めて書ければ看護介入をコンパクトに表現できるのかなと思っています。

よいお手本...誰か(他力本願)。いや,はいはい頑張ります。しかし,こういうのどう?というのがあればドンドン,コメント下さいね。

2010年11月 9日 20:37 返信

NNN看護診断を使用しています。ICU・CCU病棟勤務です。ほとんどが「非効果的組織循環」で立案されます。特に脳外の患者は決まっている状態です。急性期なので仕方ないのか・・安直過ぎるのか・・・私も知識が浅く迷っています。治療中心のICU・CCUでは妥当なのでしょうか?

こんにちは(^^)


NANDA看護診断(共通用語で表現するということ)を抜きにして,問題もわかっているし目標設定もできているのにNANDA看護診断の診断ラベルに適用した際に妥当かどうかわからない場合。


単に看護診断ラベルが妥当かどうかを確認するには,目標設定は患者の現状にあっているのか?とか,目標を達成すればその診断ラベルの問題は解決あるいは改善するのか?などでも確認できると思います。あくまで目標設定が適切に設定されている場合です。あと,記録内容が立案されている看護診断ラベルの問題に触れられているかなどからもわかりやすいと思います。


『非効果的組織循環』は急性期にありがちな身体症状が診断指標に入っているのでオールマイティ的な印象を受けます。学会での他施設の発表を見ていても急性期では『非効果的組織循環』を立案することが多いようです。


けれども,オールマイティなぶん,何だか曖昧な感じもします。そして,この診断ラベルは実在型ですが,実際は実在状態になくても多用されている気がします。術前によく立案されているけど実際はそうじゃない『不安』みたいな感じ。『非効果的組織循環』は私も使うことはありますが,安易に適用しないよう意識している診断ラベルです。


アセスメントを行う時に各領域ごとに情報をわけて,それをまた統合しながら行うと問題を具体化できるかもしれません。その中で妥当かどうかを判断する時は診断指標だけで判断せず,定義も確認すると良いかなと思います。


また,診断ラベルを出す際には問題に着目するだけでなく,治療方針を考慮したり看護の方向性も検討した上で出すようにしています。それによって問題の捉え方や目標が変わり,その結果,診断ラベルが異なることがあるからです。


新人から看護問題を導く際は今行っているケアの目的は何を意味するのかなども考えて貰います。今現在行っているケアの目的とする問題解決が既に立案されているとは限らないからです。そうすると,「非効果的組織循環」より具体的な看護診断ラベルが出てくるのではないかなと思います。


脳神経系の急性期はNANDA看護診断で表現するのは難儀しますね。ただ,このあたりは最新版の2009-2011だと結構楽になりそうです。


ちなみに『非効果的組織循環』のような診断ラベルは看護問題というより医療問題的な診断ラベルですよね。介入としては観察,医師の指示による薬剤投与や処置が主になると思います。単に血圧コントロール的なことなら医師の指示があり看護介入的には特別なことがなければ,わざわざ看護問題であげなくてもと思ったりすることはあります。ただ,皆で意識するぞということでは必要だとも思ったり。あれこれ考えるとジレンマを感じます。まぁ,それは別の話になっちゃうのでこの話はこれまでにしておきたいと思います^^;


簡潔にまとめられれば良いのですが,上手くまとめられず・・・。しばらくは難しいですが,余裕ができた時に事例を出してポストしてみようかなと思います。

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